おれおれ詐欺?

会社の同期、Aくんの実家に、警察を名乗る男から
“お宅の息子さんが、クルマで事故を起こし大変なことになっている。相手のクルマには妊婦が乗っており重体だ。100%悪いのはAさんで、示談にするには・・・”というようなイヤーな電話がかかってきたという。電話に出たかーちゃんはビックリ!あわくって、お父さんにバトンタッチ。お父さんはちょっと冷静に“Aは、どんなクルマに乗ってましたか?”と尋ねた。
男いわく“クルマは白のカローラで・・・”
こっからがすごい。
“車体の横に○○(←うちの会社の名前)と大きく書いてある”と。
きっと会社の名簿をどこかで入手して電話してきたのだろう。これは車種を尋ねられたときのベストアンサーとも言える。社用車なら、白いカローラとでも答えておけばいいからだ。しかし、確かにうちの会社の名前は、どこか工事関係の会社を想起させるけれども、残念ながら、うちの会社には営業車は一台もない。あったら見てみたい。そーいう仕事じゃないんだよね。これはもはや、花王を花屋と間違えたり、日通とまちがえて富士通に引っ越しを頼むぐらいのトンチンカンさなのだ。
お父さんはなおも続けた。
“息子はいますか?いたら電話に出してください”
すると、こりゃまた誰だかわかんないくらい、ひっくひっく泣きじゃくる男が電話に出てきたという。頑張るねぇ。
その間にかーちゃんがAくんのケータイに電話。“どーしたんだよー”打ち合わせ中のAくんがめんどくさそうに出てきたので“いま息子がケータイに出たぞ”と言うと、電話はぷちっと切れたそうな。
いやーホント、詰めが甘いっていうかさー、だいたい警察が示談の電話なんてかけてくるわけないじゃんね。裁判官かお前は。車体の説明も、不必要なところが詳しすぎるよ。という具合に、冷静に考えると色んな所がおかしいんだけど、人間の混乱に乗じる・・・ってこういうことか。いやな世の中だわ。白いカローラの営業車っていうのも、田舎の親だったら信じちゃうかもなぁ。いちおううちの親にも気を付けるように言っておかなくちゃ。