深夜の美食(≒食欲の奴隷)

世の中には食べることにまったく執着しない人間がいる。“食事なんてぜんぶ錠剤で済ませられれば楽なのに!”っていうマシーンみたいな人もいれば、“空腹?感じたことないんだよ”とのたまって、私をうらやましがらせた人もいる。
その一方で(私のように)ものすんごくメシに執着する人間がいる。
が、メシに執着する人間にも2タイプあることは明らかだ。
ひとつは、腹が減ると機嫌が悪くなったり、思考が停止したり、露骨にやる気が失せてしまうがために、とにかく定時に腹を満たすことに情熱をそそぐタイプ(これ私)。
もうひとつは、とにかく一食入魂のおいしんぼ。まずいものを食うくらいならメシは抜く是!ってタイプ。
メシにこだわるって点ではどちらもいっしょなんだけれども、両者が一緒に作業をしていると、不都合なことがとても多い。私はとにかくメシor DIE。腹が減ったら、カロリーメイトでも食いたいと思う。けど、いま一緒に仕事をしてるひとは、明らかに後者なのであり・・・つまりなにが言いたいかというとですね。私はここんとこけっこうな確率で、以下のような不毛な会話を繰り返してるのです。
「お腹空きましたね〜」
「そうですね〜」
「ごはんどうします〜?(出前とろうよ)」
「そうですね〜(出前なんか食いたくないしな)」
「・・・」
「・・・」
このループ。で、気づいたら23時とかなんだよ。そんなね、高めのものばっか狙ってるから出逢いのチャンスを逃すんだよ!って勢いで、連日メシどきを逃しまくり。もうこの人と仕事すんのいや〜。とか思うんだけれど、このタイプのひとはおいしいお店をたくさん知っており、なおかつはずした店には決して入ろうとしないので、最終的にはたいへんおいしいものを食うハメになる。空腹に耐えてる間は憎悪の炎がメラメラ燃えているのだが、所詮その憎悪は空腹にあおられているだけなので、満腹になってしまえば鎮火する。簡単ね、食欲って。動物ね、わたしって。連日、憎悪と安堵の繰り返しです。そんなわけで今夜も、深夜の美食。確実にカラダには悪いと思うんだな。