焼け石に水

ともだちに借りたDVDを見た。けっこう前の映画だけれど、何の前情報もなく見たので、いきなり50歳のおじさんが、20歳の男の子を口説いていてビックリ。男同士の愛の話だったのか…(^_^;。登場人物はたった4人の室内劇で、この男同士のカップルに、二人の女(ひとりは性転換した元男)がからんで、淡々と物語は進行していく。うーん。もうね、男とか女とか、関係ないねこりゃ。“愛はつねに、愛しすぎたほうが敗北する”ってことなのね。見終わって残る唯一の疑問は、このオヤジどんだけテクニシャンなんだよ、ってことだ(俗っぽくてすみません)。フランス人がフランス語で演じているのに、どうやら舞台はドイツらしく(と言っても室内劇なので、ドイツらしいものは何ひとつ出てこない)なんでだろう?と思っていたら、原作がファスビンダーの戯曲だった。
オゾン独特の整理された絵(まるでフランス式庭園のようだ)と、色彩のおかげで、男どうしの情事もあまり気持ち悪くはなかった(と思うけど、男性にはキツイのかなぁ?)。青年のほうは、まるで『ヴェニスに死す』のビヨルン・アンドレセンのように美しいしね。若いリュディヴィーヌ・サニエのおっぱいが本当にきれい(彼女は劇中ほとんど堂々とハダカ)。女のわたしですら、このおっぱいにはなんとなく癒されたよ。
巻末にオゾンの8分間の短編『X2000』がついていた。これがまた、すごかった(ハダカのひとしか出てこないし)。なんかもう久しぶりに、フランス映画を見たーーーって感じよ(笑)。

焼け石に水 [DVD]

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