残業してたら、向いの席で仕事してた若者がゆっくりと立ち上がって怪しい動きを始めた。
もはやあまり人けのない時間帯。どうやら彼は踊っているようだ。しかも虚ろな目で。
思わずパソコン越しに凝視する。いつまで踊ってるか見届けてやろうと思って息をこらしていたのだけれど、がまんしきれず
「どうした？」
と声をかけてしまった。
「いや、ちょっとマツケンサンバってどんな動きだったかなと思って（^_^;」
どうやら彼は、踊りを題材になんか企画してたらしい。邪魔して悪かったかな。
「へー。もっと踊ってていいよ、面白いから」
そう言い残してじぶんの仕事に戻った。
