『「普通の女の子」として存在したくないあなたへ。』ISBN:4877284974以上前にアンアンに連載していたエッセイをまとめた10年以上前の文庫本。いまだったらゼッタイ買わないだろう本を偶然手にとってしまうのは、図書館通いの効能(功罪?)ですね。この頃から村上龍キューバキューバ!と言っており、正直キューバ音楽の話とじぶんの映画のコトしか書いてない。キューバ音楽を讃えるあまり、他の音楽をぜんぶゴミ扱いしてるのはどうかと思うけど、ま、昔の話なんでつべこべ言うのはやめよう。
確かこのころ、私の身近にもキューバキューバ!と言ってる先輩がいた。キューバには他人に強引に薦めたくなる何かがあるのかもしれない。が、みんな“キューバが好きな自分が好き”なのかもな。なんて思ったりしつつ、なんだか他人が書いて埋めたタイムカプセルを勝手に開いて読んでる感じ。こういうただの日記みたいなエッセイって、連載中にリアルタイムで読むんじゃなかったら、こうやって10年以上経って時代の記録として読むほか意味がないような気がするけど、どうなんだろう?「ブエナビスタソシアルクラブ」が出て来たとき村上さん、身悶えしただろうなぁ。いろんな意味で。とか思ったりね。