人生イロイロ

大学のときに隣のクラスにいた男の子。美術や映画のゼミなど、それ系の講座でなぜかいつも一緒になるので、いつのまにか挨拶するようになり(ああ、好きなものが似ているんだな)と思っていたけれど、特にそれ以上親しくなることはなかったKくん。きのう読んだrelaxに、彼と同姓同名のひとが書いた記事をはっけん。そうそう、この名前、ときどきカルチャー系の雑誌で(映画評とか)見かけるのよね。ふと思い立ってネットで検索してみたら、やふーで300件くらいヒットした。年齢と出身地が一致。やっぱ彼だ。しかもはてなでキーワードになってるよ(笑)すごいなあ。がんばってんだなあ。肩書きも5つくらいあって(翻訳家、映画評論家、などなど)、いろんなことやってんのね。
いまみたいにビデオやDVDで何でもみれるわけじゃなかった時代のせいもあるけれど、あの頃はずいぶん映画館に行った気がする。ロードショーなんて見るお金ないから、名画座に行ったり、アテネフランセやフィルムセンターにも足を運んだ。ライブハウスには(漬かってるくらいの勢いで)もっと行ってた気がする。じぶんの好きなもの、興味のあるものに正直に。それで生活がまわっていく。あの日々と現在が、いまも地続きなひともいるんだなあ(ちょっと遠い目)。卒業したら就職というものをして、あの自由を失うことに何の疑問も抱かなかった自分が、いま思うとすこし不思議だ。


そういえば、すっかり忘れてたことをいま、思い出したぞ。私は21のときに初めての海外旅行(ヨーロッパへ貧乏旅)をしたんだけれど、幼なじみのYちゃんがずっとパリに留学していたこともあって、パリには3週間くらい滞在したのだった。で、「パリへ行くんだよー」って(かなりうれしげに)Kくんに話したら、「買って来て欲しいものがある」と。頼まれごとをされたのだ。
お願いされたのは、ジェーン・バーキンの写真集。いま思うとすごいアバウトな発注だよなあ。ジェーン・バーキンの写真集なら何でもいいっていうんだから。サンジェルマン・デプレの本屋さんとかを、けっこう必死に探した記憶があるよ。しかも、写真集だからけっこう重かった。なんでそんなに親切だったんだろう、わたし(笑)。AMAZONのない時代はたいへんだったのよ。いまもKくんはジェーン・バーキンが好きなのかな・・・。