syrup16g LIVE FOREVER@日本武道館

シロップの解散ライブに行ってきた。
シロップを知ったのはベスト盤が出るちょっと前。イベントで何回かライブを見て、ベスト盤聴いて。いつかワンマンを見てみたいなあと思っているうちに解散宣言。最後のライブに行くべきかどうか、ちょっと迷った。武道館サイズでもなかなかチケットが手に入らないような事態になれば、私なんかよりもっとずっとシロップに思い入れのある人がその最後を見届けるべきだろう。そう思って最初のチケ発売は見送ったのだった。案の定チケットはアッという間に売り切れ。急遽バックステージも開放するという。「メンバーの顔は見えないかもしれません」という但し書きを読み、追加発売に申し込んでみた。やっぱりこれを逃すと一生見れないわけで。その後悔を引きずりそうな気もしたし。顔が見えないくらいが私にはちょうどいいんじゃないかと…。
開演10分前くらいに武道館の門をくぐったら、物販のテントには「グッズ完売しました」の貼り紙。テントの下に、畳んだテーブルが積み上げられてた。いったいどんだけ早く売り切れたんだよ(^^;。ぐるりとバックステージまで開放された武道館ライブには何度か行ったことがある。キヨシローの復活祭にはそこにさらに立ち見も売られていたし、その数には驚かない。でも、ライブ前に物販テントが撤収されてて、サンプルの1枚も展示されてないライブなんて初めてだよ。すごいなあ。
本日は、開演が17時半。予定時刻を少し過ぎて静かにライブは始まった。アンコール3回を含めて、3時間超のライブ。照明もセットもストイックなまでにミニマムで、アンコールに入るまではほとんどMCもなく、バックステージの方を振り向くこともなかったけれど、素晴らしいライブだったなあ。きっと真に彼ららしいライブだったのでは…。私は青春をシロップと共に過ごしてきた!というような人間ではないので、逆にまわりの人たちの心のなかを想像すると、たまらない気持ちになったよ。


きちんと解散を宣言して、けじめをつけて終わるというのは正しいことだとは思う。チケット、グッズ、DVD…ビジネス的にも、『解散』は大きい。新しい音楽をやっていくにしても、精神的なけじめは大きいだろう。でも、これがゆら帝だったら…と思うとね。やっぱこれはつらいよ。だんだんライブもリリースもなくなって、最近あの人たちどうしてるんだろうね?と言われたり、他のバンドの活動をバリバリしていたとしても、なんかこう、細々と消え入るように終息して、でもいつかまたやってくれるに違いない…と淡い期待を抱きながら生きさせてほしい。そんなことを考えてしまった。たとえば病気で余命○カ月とか言われても、最後の日が分からないから人間は生きていけるわけで。それもファンのエゴんなんだけどね。
私はシロップの最後のライブにしか間に合わなかった。とも言えるけれど、最後のライブには間に合った、とも言えるよね。どんな前提を抜きにしても、行ってよかった。素晴らしいライブでした。