たいわんde病院

一日寝込んでだいぶ体調は良くなったものの、ノドが腫れて肝心の声が出ない。
翌日はプレゼン。声が出なくっちゃシャレにもならん。
意を決して病院に行くことにした。外国で病院。いくらかかるんだろ?
会社でかけてる保険でカバーできるか確認するため、
爺さんのように変貌した声で総務課に電話したら
“こ、ここあちょこさん…(^^;!?”と思いっきり引かれたよ。
でもさあ、自分で電話しないと、もっと心配させちゃうもんね。


保険関係もクリアになったので、日本人特別外来のある最寄りの病院へゴー。
日本語ぺらぺらのPちゃんにつきそってってもらった。
初診受付のところで、問診表に記入させられた。
問診表が日本語になっているのはいいけれど、
“過去に病気になった家族はいますか?”という
実にざっくりした質問項目があった。
そりゃ、誰だって一度や二度は病気になってるけど…。
「これ、深刻な病気じゃなきゃいいんだよね?(^^;」
Pちゃんとクスクス笑って、さくさく記入。
最後に身長・体重を記入する欄があったので、軽くスルーして渡したら
看護婦さんに改めて「シンチョウタイジュウハ?」って聞かれてもうた。
関係ないじゃーん、風邪なんだからー。
私が言い澱んでいるとPちゃんが気をつかって
「あたし、聞きません!!」と目と一緒に耳をふさいだ。ええ子や。
問診表を奪い返してさらりと記入。


しばらくして先生の部屋に呼ばれた。
「セキハ?ハナミズハ?」
日本語で質問しながら、英語でパソコンに入力していく台湾人の先生。
ノドが痛い、声が出ないと言ってるのに、ノドを軽く見たあと
鼻の穴にライトをツッコンで「ウワ、スッゴクハレテル!」とおっしゃる。
そしてイスに座ったまま、薬を浸した綿のついた30センチくらいの細長い竹串を
鼻の穴につっこまれた。薬を塗るだけかと思ったら、そのまま竹串を鼻に刺され
もう片方の鼻の穴にも、もう一本の竹串が…。
しばらくそのままにしてろと言う。
鼻の穴から30センチの竹串を2本ぶらさげている自分の姿が
あまりにもおかしくて、もう笑いが止まりませんよ(^^;。
鼻から串をぶらさげてけらけら笑っていたら、Pちゃんが
「私、見ません!(笑)」と笑いながら勢いよく部屋から出て行った…。
串を抜かれたあと、ノドにスプレーをシュッシュっとやって
処方箋を書いて貰って治療は終了。すごいよ、中国4000年の治療法は。


診療室から外に出るとPちゃんが言った。
「ちょっとしか見ませんでしたよ!でも…一生目にやきついてます(笑)」
そうだろうそうだろう(^^;。
薬を4種類もらって、治療代は5999元(約2万円)。
入っててよかった傷害保険。
今考えても、あの串はあんなに長い必要はまったくないね。