フジロック初日

目が覚めても、雨。それも時折ハンパなく降り、宿の外に出かけて行く気力がどんどん萎える。朝はCage the elephantから見ようと思っていたけれど、ここはひとつ“ポール・ウェラ―の時に元気でいること”を最大の目標に、体力を温存しようと決めた。昼すぎまで宿でゴロゴロ。車の中からビニ傘をピックアップしたり、酒屋でワインを買ってきて空のペットボトルに移すという地道な作業に時を費やす(←ペットボトルなら、雨が降っても酒が薄まらないという酒飲みならではの心配ゴト対策)。
13時過ぎ、Nちゃんと傘をさしてようやく会場へ向かう。雨のせいか、グッズの行列が例年より短いような気がして、まずはグッズ売り場に並んでTシャツ&おみやげのマイ箸を購入。それからグリーンステージ脇に座ってた相方と合流し、もう今日はここから動かないと決めた。
ってなわけで、初日に見たのはDOVESの途中から。グリーンステージのタイムテーブル通りに、Lilly AllenPatti SmithPaul WellerOasisを鑑賞。Nちゃんが「あたしがもしもオヤジだったら、何でも買ってあげちゃう!」と言うリリーたんは確かに小悪魔的で、その直後に見たパティ・スミスと好対照だった。ちなみにパティ・スミスのとき、調子に乗って前のほうへ行ってみたのだが、足元がずぶずぶドロドロなだけでなく、目の前の大スクリーンに映るパティさんの鼻の下はうすら青いヒゲが。しかも時折ペッと唾を吐く。ああ、パティよ。あなたは男らしいを通り越して、心も体もオッサンになっちゃたのねー。と、ややうなだれて椅子に戻った。
そして、お待ちかねのポール!去年のサマソニでポールとキスしてたギタリストもまた来てるよ。ツアーのときはカラダを絞っているポールも、やや油断期なのか、ややメタボ気味。隣で相方が「ほら、ポール・ウェラ―も太ってるじゃないか」と自分が太ってきたことの言い訳をする。おい、そこだけポール・ウェラ―と張り合ってどうすんだ。もっとほかのところをポールに近づけてくれよ(^^;。今回の選曲はスタカン時代の曲も多く、何と言っても『Shout to the top』が聴けて最高。雨がざんざん降り、ポールのカラダからは湯気が出てたけど、タバコを吸いながら歌う姿にもうイチコロ。私のペットボトルのワインももう空っぽ。
個人的にはもうトリが終わった気分でいたらいつのまにかあたりがビッチリ人間だらけに。もんのすごい人の数。オアシスって人気あるんだねえ。その間に、雨で川が増水してボードウォークが壊れ、修理のために「オールナイトフジ」が中止になったことを知る。あとで聞いたらボードウォークが使えないせいで、ホワイトからの道は凄いことになってたらしい。『Don’t look back in anger』が聴けたらもういいや、という気分になり、最後の渋滞に巻き込まれないように、撤収して宿に戻った。
ともかく最後まで雨。まいった、まいった。移動しなかったせいで食べたご飯も、オアシスでの牛タンまんじゅうと、プリンスホテルのもち豚丼というバラエティのなさ。ほかの友だちにもほとんど会えず。でも体力温存が功を奏して、ほとんどくたびれなかった。今日ためた体力を明日以降使おう。